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今月のティサロンin岩手

5月22日の朝、リュックさんが、
「今日のクラスは外でしたい」と言い出しました。
前回から、自然、音楽、芸術の背景に潜む秩序と法則として
算術や「聖なる幾何学」シリーズを開始したわけですが、
当日のさわやかな五月晴れとレンボリューの森の新緑の美しさに
外で植物の話がしたくなったようです。
皆さんをお迎えするガーデンの花たち
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自然に身を任せた即興的授業のはじまりです
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今咲き誇る草花の話をすると思いきや、まず向かったのはあふれた池の水を
下の土地に流すべく掘った水路でした
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結果的にそこにあった蟻の巣を分断する形になってしまったわけです
よ~く見ると、水路をつなぐ一本の細い茎が見つかりました
何と、蟻さんたちはこの一本の茎を橋代わりに使って、
巣と向こう岸を行ったり来たりしているのです
そのとき、目に入ったのは、自分の体の何倍もあるような蜘蛛さえ引っ張って
この茎橋を渡っている姿でした
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今年は、例年以上にタンポポとヒメオドリコソウが多いように思います
受講生の中にも、「もううんざり」という方が何人かいらっしゃいました
たんぽぽは、そのドリルのような直根で、深いところからミネラル分を吸い上げて
地表まで持ってきてくれて、その土地のミネラル不足を補ってるんだよ、とい
うリュックさんに話に、みなさんびっくり!
こんな風に、雑草と呼ばれる植物のひとつひとつはちゃんと意味と働きがあり、
大地のバランスを図ってくれている、という話は続きます
「もうタンポポを毛嫌いするのはやめます!」と即座に改心した人も。

実は、レンボリューの森のすぐ隣は杉林だったのですが、
2年前材木を切り出すために徹底的に伐採されました
幸い、そのあと杉が植林されることなく、そのまま放置されています
どんな植物が生えてくるか、私たちは密かに楽しみにしていました
そこを見に行ってみましょう
あっ!その前に、一匹の野兎がピョンピョン跳ねながら私たちの目の前を
横切りましたよ!
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日当たりが悪く土壌も酸性化して、他の植物がほとんど育たなかったこの杉林
今では、実に多種多様の樹木や草花が生長しつつあります
開拓者植物としてのハンノキの仲間、ポプラ、マメ科植物など、
今まで種として土中に潜んで「その時期」をじっと待っていたかのように
いっせいに芽吹いているようです
次の世代の植物たちが生きていくことのできる大地に蘇らせるべく働くために...
イボに効果的とされるクサノウも見つかりました
(効用については、「自然が正しい」モーリス・メセゲ著を参照してください)
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こんな風にたっぷり2時間、外で遊びました
フィナーレは、下の土地に育つ源平咲き梅のお花見です
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もちろん、この後はティータイムとシェアリングです
今月のスイーツは、チーズ味のスコーンとバナナマフィンでした

受講者さんの感想です:
「外気を思いきり吸い込みました。傍らを通っても気づくこともできす、「感じる力」
さえおとろえていたと感じました。見たことはあっても名前も知らずに在る植物。
今日もまた知らない世界をのぞくことができました。
月並みですが、自然と共にあることは素直に面白いことを改めて実感しました」
(平賀明美)

「この春、淳ちゃんと杉林に入る機会があったので、今日の杉を切った土地の
植生を見たのは大変興味深かった。パイオニアプランツの働きを知ることで、
私のすることのヒントを受け取れることになるのだろうか」(Y.M.)

「水の流れ、開拓する草、なぜ花が咲くのか、理由を考えたことがなかったので、
とても新鮮な感覚でした。これからの見方が変わります。あまりにも草や花の
名前を知らない自分に気づきました。もし知っていれば、散歩ももっと楽しく
なると思います。ありがとうございました」(A.K.)

「今年の春は(そして今朝も)しき詰めるように群生しているタンポポにため息を
ついておりましたが、直根草はPioneer plantsだと聞いて一転!!心穏やかに
路地の草花を見ることができそうです。花々や動物が私たちに教えてくれている
事って沢山あるんですね。水、土、空気、バランスの妙を実感しました。
今日、屋外授業の最中、突然現れた野ウサギも、
何かを伝えにあらわれたのでしょうか....。」(鎌田明子)

「自然をみる目、なぜ、という思いの大切さ。地球誕生から脈々と続いている進化
の先に、今自分が生きているというこの事実。すごいなあと思う。
この視点を忘れずにいる事、やっぱり自然の中に身を置いてみる事の大切さを
改めて感じた。子供たちにぜひはなしたいなあと思いました。
何より何より、リュックさんのフランス語の響きが、自然界、植物とマッチしていて、
私もそうなりたいと思うのでした。どうかナ?
難しい算数の話、聞いてみたいです。違う側面から苦手な数字を体験してみたい。
私が、たぶん本を読んでもわからないでしょうから、聞いてみたいです」(酒匂淳子)

「パイオニアプランツの役割。土をたがやしてくれてる事を知り、ますます、
いわゆる雑草等もカワイク、ありがたく思えました。自然よ、”ありがとう”
そして、良く、うまくできている自然を自然のままにすることの大切さを今日も
改めて教えて頂き感謝します」(斉藤知佳)

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今月のティサロンin岩手_f0213189_16353041.jpg本日のブログは、グロッセ世津子が担当いたしました。
ありがとうございました!
by Ecole-G | 2013-05-25 16:15 | ・エコール・グロッセの授業風景
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